ストア改善[3]お客様がお客様を呼ぶ!自動集客店舗の創り方!
飲食店ビジネスに限らずあらゆる業種において最も大切なものは何でしょうか。
それは、何度も自分たちのサービスを購入して下さるお客様以外にありませんし、あり得ません!
しかし多くのビジネスが、いまだに新規集客に依存しているという実情があります。
特に飲食店においては数年前までWEBプロモーションによる小さなバブルが発生していたため、その頃に儲かっていたお店や会社の中にはいまだに新規集客でやっていけるのではないかという間違った認識が残っているように感じます。
正直僕も惑わされたことがあり、今思うと本当に情けなくなることがあります・・・。
また一方で、何度も使って下さるお客様が大事と分かっているのだけれど、うまくリピートして頂けなくて困っている飲食店も散見されます。
今回のブログでは、どうすればお客様がお客様を連れてきて下さる自動集客型飲食店を創ることができるのかをご説明致します!
他のビジネスでも活かせる内容になっておりますのでじっくりとご覧下さい!
Contents
1.前提として
昨今よく話題に上がる「ライフ・タイム・バリュー」「1:5の法則」について説明させて頂きます。
いずれもマーケティング用語ですが、この意味をしっかりとご理解の上、読み進めて頂ければと思います!
1-1.ライフ・タイム・バリューという考え方
ライフ・タイム・バリュー(Life Time Value=以下、LTV)という言葉をご存知ですか?
日本語だと「顧客生涯価値」と訳されており、ざっくり言うと、一人あるいは一社の顧客が取引開始から取引終了までの期間中に自社にもたらす価値がどれくらいかという指標です。
LTVが大きい顧客が多ければ多いほど会社は存続・発展できるという考え方ですね!
基本的にはロイヤルティ(愛着・信頼)が高い顧客ほど、顧客ライフサイクル内にもたらして下さる価値は高まります!
だから接客は大切な訳ですね!
1-2.既存顧客が大事!1:5の法則
LTVが重視されるようになったのは、新規顧客の獲得が難しくなったからと言われています。
新規顧客の獲得の難しさを示す代表的な考え方に1:5の法則というものがあります。
それは、新規顧客獲得コストは既存顧客維持コストの5倍である、というものです。
既存顧客は一度は商品やサービスを購入しているので、少ないコストで再購入して頂ける可能性が高いということですね!
勿論、事業の拡大のためには、未来の利益をもたらして下さる新規顧客の獲得は必須ではありますが、それだけに頼らず両軸をしっかり走らせないといけないということですね。
では、基本的な考え方をご理解頂いたと思いますので、そろそろ本題に入っていきましょう!
2.店舗が目指すべきゴール
ゴール思考に沿って、お客様にどうなって頂ければOKなのかという目指すべき到達点からお話をさせて頂きます!
厳密に言うとゴールなのかスタートなのか位置付けが難しいのですが笑、まずはこの3つだけを本気で目指して頂ければOKです!
- 顧客リストに加わって頂く
- とにかく3回来て頂く
- ご新規様を連れてきて頂く
一つずつ説明していきます!
2-1.顧客リストに加わって頂く
お客様のリスト作成は今からの店舗ビジネスにおいて必須です!
LTVの高いお客様というのは自然発生的にできるものではなく、コミュニケーションを通して店側が育て上げていかなければならないものです。
であるならば、
- 顧客リストが無ければ話が始まりません
- 顧客リストをお客様で溢れさせなければなりません
- 顧客リストでコミュニケーションが取れなければなりません
飲食店は一期一会という考え方、また、顔を覚えていれば顧客リストは必要ないという考え方は前時代的です。
これからの飲食店はリストマーケティングという効果の高い手法を必ず取り入れるべきと断言致します。
メールアドレスでもLINEアカウントでも良いので必ず顧客情報を頂戴し、リスト内のお客様とコミュニケーションをとり(これを顧客の育成と表現します)、顧客リストをLTVの高い方で満たされた顧客財産にしましょう。
2-2.とにかく3回来て頂く
お客様は短期間に3回ご来店になると自分は常連であると自覚されると言います。
この期間というのは客単価によって変わるそうです。
- 1000円くらいのお店なら1ヶ月に3回
- 3000円くらいのお店なら3ヶ月に3回
- 5000円くらいのお店なら6ヶ月に3回
- 10000円くらいのお店なら12ヶ月に3回
ですので、自分たちのサービスの客単価に応じて上記の期間内に3回ご来店頂くことに力を注ぎましょう。
なお、3回ご来店頂くためのアプローチができるかどうかも2-1.の顧客リストの有無で結果が大きく変わります。
顧客リストを使い、なにがなんでも3度ご来店頂きましょう!
2-3.ご新規様を連れてきて頂く
1:5の法則の箇所で説明したように、新規のお客様にご来店頂くのは本当にコストが掛かります!
最初の最初はWEBプロモーションを使うことも仕方無いと思うのですが、それだけではROIは絶対に良くならず、その場合はリストに入って頂きLTVを高めなければ販促費はペイできません!
であるならば、SNSなどを活用して最初から自力で集客し、リストに入って頂く段階で信頼関係を構築し、リスト内顧客の育成のプロセスで新しいお客様を連れてきて頂く・もしくは新しいお客様に紹介して頂く方が良いと思います!
リストを使った3回のご来店アプローチをしっかりやれば、その過程で既存のお客様がご新規様を連れてきて下さいます。
また、ご来店になられたお客様に紹介用のツールを渡し、知人・友人の方へのご紹介をお願いすることが大切です!
3.お客様にお力添え頂くには?
ここまで読んだ読者の皆様の中には「どうやって顧客リストに入ってもらったり、紹介ツールを受け取ってもらったりすれば良いの?」と疑問を持たれる方がいらっしゃると思います。
確かに、お願いしても行動して頂けないという経験、お店をやっている方ならありますよね。
でもそれは、人間の心理や性質に沿ったアプローチができていないからでしかありません。
今回のブログでは、お客様が店舗のファンになり主体的に協力して下さる、嘘のような手法をお伝えします!
以下の3つの心理トリガーを徹底的にご理解頂頂き、是非ファンづくりに活かして下さい!
3-1.返報性の法則の活用
返報性の法則とは相手から受けた好意などに対し「お返し」をしたいと感じる心理のことです。
これは良いことに対しても悪いことに対しても働く心理で、人間は、助けてもらったら「次は助けたい!」と思いますし、嫌なことをされたら「仕返ししてやる!」思うものです。
ここでちょっと思い出して頂きたいのですが、お客様に何かお願いしてもうまく行動して頂けなかった時って、「〇〇してくれれば△△しますよ」と伝えていませんでしたか?
これは相手に先にメリットを与えるのではなく、自分が先にメリットを受けたらその恩返しをするという順序になっているため、返報性の法則が働いていない訳です。
WIN-WINの関係は相手のWINからで、まずはお客様に喜んで頂けることを徹底的にやりましょう!
そうするとお客様は「お返しをしないと!」と感じるようになり、こちらのお願いを聞いて下さるようになります。
注意点を3つだけ記します。
- 見返りを迫るのはNG
- 高価すぎるものはNG
- 相手が不要と感じるものはNG
ちなみに、交渉術で「ドア・イン・ザ・フェイス」というものがあります。
これは最初に大きな要求をして断られた後に、小さな要求を通すという手法ですが、まさに返報性を活用したものです。
「一度断ったから悪いな」と思うと「何かで返さないといけない」と思うため、小さい方の本命のお願いは聞いてしまうという流れですね!
3-2.一貫性の法則の活用
一貫性の法則とは自らの信念・行動・発言を一貫性のあるものにしたいと感じる心理のことです。
小さなお願いをOKした後に少し要求を大きくされた場合、人は「一度OKと言ったしな」と思い、大きな方の要求も受け入れようと思ってしまいます。
例えば、「100円貸して」と言われてOKした後に「やっぱり200円!」と言われると、しょうがないなぁと貸してしまうものなのです。
一般的に、言っていることがコロコロ変わる人と首尾一貫している人を比べれば、ほとんどの人が後者を信頼します。
そのため人は社会生活の中で、一貫した言動をしている方がメリットがあると無意識で理解しているようです。
これを活かした交渉術を「フット・イン・ザ・ドア」と呼びます。
セールスマンが入口ドアを開けてもらってまず足先を入れることができたら、次は玄関に・・・、次はリビングに・・・という風に、段階的に承諾される内容を大きくしていったことが由来と言われています。
「ドア・イン・ザ・フェイス」の逆で、小さいものから徐々に要求度を上げていくという流れですね!
3-3.希少性の法則の活用
希少性の法則とは数が少ないものや手に入りにくいものは価値が高いと感じる心理のことです。
人は希少性・限定性に訴えられると購買意欲が高まり、欲しい!と思ってしまいます。
- 今買わないと!
- 入手困難だから少し高くても買わないと!
- 数が少ないから周囲に羨ましいと思ってもらえる! etc…
こんな気持ちになって頂けるようなセールスレターをリストの顧客に送信することで、再来店の可能性を上げていきましょう!
ちなみにダン・ケネディというマーケティングの大物の言葉に「限定性の無いセールスはセールスでは無い」というものがあるそうです。
それくらい限定性や希少性というのは強い訳ですね!
如何でしたか?
僕は飲食店はファンビジネスであると考えています!
ですので繁栄のためにはお客様との信頼関係が何より大切であり、その信頼関係は自ら創りにいかなければなりません。
心理トリガーは悪用もできてしまうくらい強いものなのですが、そんなことをすれば顧客との長いお付き合いはできません。
だから、本当に自分のビジネスを大切にし、顧客を大切にし、絶対に悪用はしないこと!
そういった目先のことに重きを置くのではなく、より大きな成果を目指し顧客とともに店を成長させていきましょう!
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